東京都の南方、太平洋上に点在する伊豆諸島は、伊豆大島から青ヶ島まで連なる火山島群である。これらの島々は東京都心の竹芝桟橋を起点とする海上交通で本土と結ばれており、その中心的な担い手が東海汽船である。本記事は、東京・竹芝から伊豆諸島各島へのフェリー・ジェット船によるアクセスを総合的に整理するハブガイドであり、各島・各航路の詳細は個別の記事へ展開する構成とした。
伊豆諸島への航路は、大型客船による夜行便と、ジェット船「セブンアイランド」による高速便の2系統で構成される。大型客船は車両こそ航送しないものの、夜行で移動しながら朝に島へ着くという独特の旅のスタイルを持つ。ジェット船は水中翼で船体を持ち上げて高速航行する船で、所要時間を大幅に短縮する。本記事では、両系統の特徴、各島への所要時間の目安、運賃体系の考え方、そして島ごとの観光の魅力を整理し、伊豆諸島旅行の起点となる情報を提供する。
伊豆諸島とはどんな島々か
伊豆諸島は行政上は東京都に属する島嶼群である。有人島は北から順に、伊豆大島、利島、新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島、そして青ヶ島である。いずれも火山活動によって形成された島であり、温泉、火山地形、豊かな海洋環境といった自然の魅力を持つ。
東京都心からの距離は島によって大きく異なる。最も近い伊豆大島は東京の南約120km、最も遠い八丈島は約290kmに位置する。この距離の違いが、後述する所要時間と航路系統の選択に直結する。
竹芝桟橋 ─ 伊豆諸島航路の玄関口
伊豆諸島行きの船が発着する拠点は、東京都港区海岸にある竹芝客船ターミナルである。ゆりかもめの竹芝駅、JR浜松町駅、都営大江戸線・浅草線の大門駅から徒歩圏内にあり、東京都心から極めてアクセスしやすい立地にある。
- ゆりかもめ 竹芝駅:徒歩約1分
- JR・東京モノレール 浜松町駅:徒歩約7分
- 都営地下鉄 大門駅:徒歩約7分
大型客船は主に夜に竹芝を出航し、ジェット船は日中に運航される。出航時刻や乗り場は航路・季節によって異なるため、利用前に東海汽船公式サイトで最新情報を確認すること。
2つの航路系統 ─ 大型客船とジェット船
大型客船(夜行便)
東海汽船の大型客船は、竹芝を夜に出航し、翌朝に伊豆諸島各島へ到着する夜行便である。船内には客室の等級が複数あり、特等・特1等・1等・2等といったクラスから選べる。レストランや売店、展望デッキを備え、移動時間そのものを船旅として楽しめる。大型客船は伊豆大島・利島・新島・式根島・神津島を結ぶ航路と、三宅島・御蔵島・八丈島を結ぶ航路がある。
ジェット船「セブンアイランド」(高速便)
ジェット船「セブンアイランド」は、水中翼によって船体を海面上に持ち上げて高速航行する船である。大型客船に比べて所要時間を大幅に短縮でき、竹芝から日帰りや短期滞在の旅程を組みやすい。セブンアイランドは主に伊豆大島・利島・新島・式根島・神津島へ就航している。ジェット船の技術的特徴については東海汽船セブンアイランド ジェット船ガイドで詳しく解説している。
各島への所要時間の目安
竹芝から各島への所要時間は、航路系統と季節ダイヤによって異なる。以下はおおよその目安である。正確な時刻は東海汽船公式サイトで確認すること。
| 島 | 大型客船の目安 | ジェット船の目安 |
|---|---|---|
| 伊豆大島 | 夜行で約6時間 | 約1時間45分 |
| 利島 | 夜行便で運航 | ジェット船で運航 |
| 新島 | 夜行で約8時間半 | 約2時間20分 |
| 式根島 | 夜行で約9時間 | ジェット船で運航 |
| 神津島 | 夜行で約10時間 | 約3時間10分 |
| 三宅島 | 夜行で約6時間半 | 就航なし(大型客船のみ) |
| 御蔵島 | 夜行で約7時間半 | 就航なし(大型客船のみ) |
| 八丈島 | 夜行で約10時間半 | 就航なし(大型客船のみ) |
三宅島・御蔵島・八丈島へはジェット船が就航しておらず、大型客船が主たる海上アクセス手段となる。八丈島については航空便も運航されており、海路と空路の選択が可能である。
運賃体系の考え方
伊豆諸島航路の運賃は、航路系統・等級・島によって異なる。基本的な考え方を整理する。
大型客船は等級制で、2等席が最も安く、1等・特1等・特等と上がるにつれて運賃が高くなる。2等は大広間の雑魚寝形式、上位等級は個室やベッドが用意される。ジェット船は全席指定で、大型客船の上位等級に近い水準の運賃となるが、所要時間が大幅に短い。
東海汽船では、インターネット予約による割引や、往復割引、時期による変動運賃などの制度が用意されている。具体的な運賃額は改定されることがあるため、利用前に必ず東海汽船公式サイトで最新の運賃を確認すること。
島ごとの観光の魅力
伊豆大島
伊豆諸島最大の島で、活火山である三原山を擁する。椿の名所としても知られ、冬から春にかけて椿まつりが開催される。竹芝から最も近く、日帰りも可能な島である。詳細は東京〜伊豆大島フェリーガイドを参照。
新島・式根島
新島はコーガ石という軽石の産地で、白い砂浜と透明度の高い海が魅力。式根島は新島の南西にある小島で、海中温泉と入り組んだ海岸線で知られる。詳細は東京〜新島・式根島フェリーガイドを参照。
神津島
天上山という独特の景観を持つ山と、星空観賞のスポットとして知られる島。詳細は東京〜神津島フェリーガイドを参照。
三宅島・御蔵島
三宅島は火山島で、バードウォッチングの聖地として知られる。御蔵島は野生のイルカが生息し、イルカと泳ぐ体験ができる島である。御蔵島は自然保護のため入島に制限がある。詳細は東京〜三宅島フェリーガイドおよび東京〜御蔵島フェリーガイドを参照。
八丈島
伊豆諸島南部の主要な島で、八丈富士と三原山という2つの山を持つ。温泉が豊富で、亜熱帯的な植生が広がる。詳細は東京〜八丈島フェリーガイドを参照。
伊豆諸島フェリー旅行のポイント
欠航リスクへの備え
伊豆諸島航路は外洋を航行するため、天候・海象の影響を受けやすい。特に冬季の強い季節風や、夏から秋の台風シーズンには、欠航や着岸地の変更が発生することがある。島によっては複数の港を持ち、海象に応じて発着港が変わる場合がある。旅程には余裕を持たせ、運航状況を事前に確認することが重要である。
大型客船とジェット船の使い分け
夜行の大型客船は、移動しながら宿泊を兼ねられるため、限られた日程を有効に使える。一方、ジェット船は日中の短時間移動で、日帰りや週末の短期滞在に向く。往路を夜行客船、復路をジェット船とするなど、組み合わせる旅程も人気である。
島内交通の事前確認
各島の島内交通はレンタカー、レンタルバイク、路線バスが中心となる。島によって交通事情が異なり、レンタカーは繁忙期に予約が埋まりやすい。島に渡る前に島内の移動手段を確保しておくことが望ましい。
伊豆諸島フェリーのよくある質問
伊豆諸島へのフェリーはどこから出ますか
東京都港区の竹芝客船ターミナルが起点です。ゆりかもめ竹芝駅から徒歩約1分、JR浜松町駅から徒歩約7分とアクセスしやすい立地にあります。東海汽船の大型客船とジェット船がここから発着します。
大型客船とジェット船はどう違いますか
大型客船は竹芝を夜に出て翌朝島に着く夜行便で、等級制の客室があり船旅そのものを楽しめます。ジェット船「セブンアイランド」は水中翼で高速航行する日中の便で、所要時間が大幅に短く日帰りや短期滞在に向きます。ジェット船は伊豆大島・利島・新島・式根島・神津島に就航しています。
竹芝から伊豆大島までどのくらいかかりますか
大型客船の夜行便で約6時間、ジェット船で約1時間45分が目安です。伊豆大島は伊豆諸島で最も竹芝に近く、日帰りも可能な島です。正確な時刻は季節ダイヤにより異なるため、東海汽船公式サイトで確認してください。
三宅島・御蔵島・八丈島へジェット船で行けますか
三宅島・御蔵島・八丈島へはジェット船が就航しておらず、大型客船が主たる海上アクセス手段となります。八丈島については航空便も運航されているため、海路と空路の選択が可能です。
伊豆諸島の運賃はいくらですか
運賃は航路系統・等級・島によって異なります。大型客船は2等が最も安く、1等・特1等・特等と上がります。ジェット船は全席指定です。インターネット予約割引や往復割引などの制度もあります。具体的な運賃額は改定されることがあるため、東海汽船公式サイトで最新情報を確認してください。
船が欠航することはありますか
伊豆諸島航路は外洋を航行するため、冬季の季節風や夏から秋の台風の影響で欠航や着岸地変更が発生することがあります。島によっては海象に応じて発着港が変わります。旅程には余裕を持たせ、運航状況を事前に確認することをお勧めします。
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※本記事に掲載している写真はすべてイメージであり、実際の運航船舶・港湾・観光施設の現状と異なる場合があります。最新情報は各運航会社・施設の公式発表をご確認ください。
※運賃・時刻表は2026年5月時点の公式情報に基づきます。3か月ごとに改定される場合があるため、ご利用前に必ず公式サイトでご確認ください。
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※掲載写真はイメージです。















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